人材育成講師として、ひょうご仕事と生活センター様のご依頼により、9月5日夕方からT市保育協会様の中堅職員の方々に向けて、「一人ひとりが力を発揮する組織作りのコツ」というテーマでお話をさせていただきました。
人育ての難しさが色々なところで取りざたされている昨今、保育の現場でもせっかく育てた人材が何年かで離職してしまう・・・という現実があり、中堅職員の方々もご苦労されているようです。 そんな中、後輩の育成方法も人それぞれで組織としてなかなかうまくいかないということもあるということで、まずは「こちらの言うことに耳を傾けてもらうための信頼関係の築き方」やスタンスをお伝えし、それを踏まえた上で現場で役に立つ効果的な関わり方のポイントをお伝えしました。 折しも巷では、スポーツ界でも選手育成方法を巡って色々な問題が波紋を広げています。体罰や暴力はもちろん論外ですが、だからと言って「ポジティブシンキング」や「褒める」だけでは強靭な精神を持った世界で通用する強い選手を育てることはできません。 まずは、本人(部下・後輩・子ども)が、今の自分の「弱いところ」「できていないところ」などをしっかりと見極め自覚し、「それをどうすれば克服できるかを自ら考え、実践し続けていくこと」が、逆境を乗り越え道を拓いていく唯一の方法だと思います。 育てる立場のコーチ(先輩・上司・親)の役割は、効果的な関わりによって選手(部下・後輩・子ども)のそんな力を引き出し応援し続けることで、「ああしなさい、こうしなさい」とずっと指示を与え続けることではありません。 そのような状況では、コーチ(上司・先輩・親)がいなければ、いつまでも自分で判断できない指示待ち人間を生み出しかねず、業務に支障が出るのは火を見るより明らかです。 人育ては、すぐに結果が出るものではなく根気がいることですが、育てる立場にいる一人ひとりの諦めない真摯な姿勢が、「自ら考え、行動する自立した人」を育てていくのだと、私は思います。 |
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担当講師:山本 伸子 |