『人はみな違う『コミュニケーションは、伝えたことではなく、伝わったことが内容なのだ』と心得る
人材育成を念頭に、部下とのやり取りで、自分が伝えたことが内容だと思っていることが多いのではないでしょうか。
伝わっていなかったり、誤解が生じたりすると、
「言った筈じゃないか!」
「ここは教えたはずだよね!」
と腹が立ったりします。
そこには、自分は言ったはずだよね!という自己正当化して相手に係る姿勢があるのです。
大阪エリアで、実績を積んできた人材育成研修の現場で、こんな上司のお悩みがため息とともに、たくさんたくさん聞こえてきます。
実はこれが曲者なのです。
この人の話は聴ける!そう思ってもらえるスタンスを持とう!
ダイバーシティという言葉が普通に聞かれるようになった昨今(お台場のショッピングモールではありませんよ)、
当たり前ですが、人はみんな違う…。
そんな意識が根底にないと、育ってきた時代、背景にある教育方針の違い、国籍、性別、多様な社員の能力を人材から人財として認め、
育成していく必要が今まで以上に重要になりました。
では、上司はどのように部下とかかわるのが良いのでしょう。
大阪的ですが…
「そりゃ、みんな違うしな~~」ここから入りましょう。
人はそれぞれ違いますので、
その人の価値観や癖、状態なども含めて、
私たちの発信した情報も、聞きたいようにしか聞かないし、見たいようにしか見ないものです。
それを心得ておくことは人材育成で特に重要です。
もちろん、丁寧に伝えているであろうし、出来るだけ配慮していることも多いでしょう。
しかし、
「言っているじゃないか!」
「言ったはずじゃないか!」
「何度言ったらわかるのか!」
と思って、相手に怒ってみても、部下は、意気消沈するか、
「ごもっともです…。」となり、
信頼関係の構築や今後の関係から見ると、あまり生産的ではないのです。
「伝わったことがすべてだったな~~」
と思い出し、
相手を責めることなく、
「あ~~そういうふうに伝わっていたんだね。次は工夫をして伝えましょう」とか、
「ごめん、ごめん。自分の伝え方が足りなかったかもしれない」
と言うスタンスで関わると、部下は、言い訳を発したり、ただただ口ごもることなく、
自分を大切に見てくれる相手として私たちを受け入れ、
信頼をしてくれる可能性が高くなり、
今後、私たちの話に今まで以上に耳を傾けてくれる可能性が高まるのです。
「え?それでは仕事が進まない!ビシッと指導しなくてはいけないでしょう!」
と思うかもしれませんが、
「この人は自分を人として大切に扱ってくれる(尊重)してくれる」と感じてもらうことが出来ない限り、
私たち上司の貴重な助言や指導、ベクトルあわせや改善への行動の変革、現場で起こっている大きな事態に繋がりかねない小さな火種の情報収集など、出来るはずもないのです。
部下との間で、誤解や情報共有ができない状況は不測の事態を招きます。
「この情報は、きっちり伝えておきたい!」という場合は、
やはり「伝えたはず!」ではなく、
その情報が伝わったかどうかの確認や言葉のキャッチボールも適宜必要ですね。
部下や周りの人に信頼してもらえるために、私たちが、どのようなマインド・スタンスで、どのように部下を見て、何をしたらよいかがマネジメントの大きな鍵になりますね。
人材育成って、本当に大変です!!!